お題:みちならぬ恋


橋の真ん中で立ち止まったあなたは
西の空をまぶしそうに見つめた

川面に反射した西日が
長い睫毛でゆらゆらと踊るさまが
私をまた強く引き戻す

軽いめまいを感じながら
私は 行き場のない想いをもてあます

そっとつないだ手が汗ばんでいく前に
橋を渡ってしまいましょう

あなたは 長い睫毛を伏せて
ごめんね と唇を動かした




 

 

 

 

 
  
う~む。
みちならぬ恋って、したことないけど、切ないんだろうなぁと想像(マディソン郡の橋のラストシーンなんだけど笑)で書いてみました。

目の前の車に彼が乗っていて、自分を待っていて、その後ろに停めた彼女。
車のドアノブを回すところまでいくのだけどドアを開けられない。
葛藤のうちに、彼は発進してしまう。
今までの生活にもどり、子を育て年老いて亡くなった彼女。
その遺品を娘が発見するというエンディングです。

家庭を持っても、立場も年齢も関係なく恋は突然やってくる。やっかいだ。
日常生活を過ごしながら、心は誰かを想ってる・・・
なんかブラックだけど、それが人の自然な心ってもんかな。心には鍵をかけられないもの。
それでも、誰かを傷つけちゃいけないって想うから、口には出さないのね。

映画「タイタニック」でも、結婚して子供も立派に育て上げたけど、心の中にはずっとジャックがいたというローズおばあちゃん。倫理的に見たらNGなんだけど、エンディングではついに祝福され結ばれるシーンでロマンチック~と号泣してしまう。

今も昔も、必ずしも想い人と結ばれるわけじゃないのが切ないけど、それが人生かな。